病院

特定感染症保険

 

前回は、がんの種類と名称についてお伝えしました。

少し難しい話が多かったですね。

 

がんは、よく知られているように発生場所や臓器の名前に由来するもの以外に、悪性度に由来するもの、器官名に由来するものがあり複雑です。

今回は、「がんの診断と治療」について、標準治療などの意味やがん治療の簡単な内容を説明します。

 

 

がんの検査と治療

 

1)検査と診断にかかる時間は、必要な時間

 

細胞

 

多くの場合、治療を開始するまでには時間がかかります。

がんを正確に診断するためには、詳しい診察と検査が必要だからです。

がんの治療では、「治療の効果を最大限に得ること」と同時に、「体への負担を最小限にすること」が重要です。

多くの検査とそれにかかる時間は、適切な治療を行うために必要なものです。

 

2)「標準治療」は最善の治療

 

がんの治療は、技術の進歩や医学研究の成果とともに変化します。

現時点で得られている科学的な根拠に基づいた最もよい治療のことを「標準治療」といいます。

標準治療は、手術、薬物療法、放射線治療をそれぞれ単独で、あるいはいくつかを組み合わせた方法で行われます。

 

ほとんどの種類のがんにおいて、手術、薬物療法、放射線治療以外の方法(免疫療法や温熱療法、代替療法[健康食品やサプリメント]など)は、科学的に有効性が確認されていません。

多くの場合は「標準治療」を受けることが、最もよい選択です。

また、がんそのものに対する治療に加えて、がんに伴う体と心のつらさを和らげる緩和ケアを同時に行います。

 

(1)手術

 

がんを外科的に切除します。

切除する範囲を小さくしたり、手術方法を工夫したりすることによって、体への負担を少なく、治療後の合併症を最小限にするように手術の方針が決められます。

患者さんの状態や手術の方法により、入院期間は大きく異なりますが、最近は入院期間が短くなる傾向にあります。

術後の回復が順調であれば、退院して外来通院で経過をみることも一般的になってきています。

必ずしも「退院=完治」ではないことを心にとどめておいてください。

 

(2)薬物療法

 

薬物療法

 

化学療法(抗がん剤治療)、ホルモン療法(内分泌療法)、分子標的治療、分化誘導療法などが含まれます。

薬物を使ってがん細胞の増殖を抑える治療です。

薬物療法には主に、錠剤やカプセルなどの「飲み薬」による方法」と、「点滴や注射などで血管(静脈)に直接抗がん剤を注入する方法」があります。

薬を投与する日としない日を組み合わせて、入院あるいは外来で治療を行い、効果と副作用の様子をみながら継続します。

 

(3)放射線治療

 

放射線治療

 

放射線を照射することによって、がん細胞の増殖を抑えます。

放射線治療の利点は、手術で体に傷を付けることなく、がんを小さくする効果を期待できることですが、がんの種類によって放射線治療の効きやすさや治りやすさは大きく異なります。

 

3)先進医療と臨床試験

 

医療においては、「最先端の治療」が最も優れているとは限りません。

先進医療と呼ばれているものは、前の項目で説明した「標準治療」ではありません。

特殊な技術や設備を使用するため、実施できる施設が限られています。

最先端の治療は、開発中の試験的な治療として、その効果や副作用などを調べる「臨床試験」で評価される必要があります。

臨床試験は、新しい治療法の安全性・有効性を調べるための試験です。

 

その結果、これまでの標準治療より優れていることが確認されれば、その治療が新たな「標準治療」となります。

標準治療が確立していないときなどは、臨床試験への参加を検討することもあります。

新しい治療法の効果が高いこともありますが、よいと思われていた新しい治療法が、実際にはそれほど効きめが高くなかったり、副作用などが強いことがわかったりすることもあります。

 

 

 

 

信頼できる情報と窓口

 

インターネットなどが普及し、がんに関する情報が容易に得られるようになった反面、たくさんの情報に混乱してしまう人も少なくありません。

また、患者さんやご家族の不安に付け込んだ有害な情報もあります。

情報の利用の仕方によっては、患者さんやご家族の人生を左右するかもしれません。

望まれていないにもかかわらず、情報やサポートを押し付けることは禁物です。

しかし、患者さんやご家族が困っていたり、間違った情報に影響されていると感じたときには、以下に示すような信頼できる情報源や相談窓口を紹介してください。

 

1)がんについての基本的な情報を知りたいとき

がんと診断されて間もない患者さんやご家族を対象に、病気や治療、療養生活について基本的なことをまとめて解説している「患者必携 がんになったら手にとるガイド」をご覧ください。

ウェブサイト、スマートフォンアプリ、書籍などさまざまな形態で提供しています。

 

2)がんについて相談したいとき

がんに関する質問や相談は、「がん相談支援センター」でお応えします。

詳しくは、以下をご参照ください。

 

1)がんの相談窓口「がん相談支援センター」

2)「がん情報サービスサポートセンター」のご案内

3)がん相談支援センターを探す(病院を探す)

 

 

出典

国立がん研究センター がん情報サービス 一般向けのサイト 「知っておきたいがんの基礎知識」

 

佐藤祐造 医師

監修:佐藤祐造 医師

[表示]

名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

昨日より今日、今日より明日 もっと良くなるあなたの健康。
予防法の気づきがもらえる健康コラム。いつもポケット中に健康コラムとヘルスライフを。