化学物質汚染

特定感染症保険

 

 

この夏は、日本各地で大雨による甚大な被害が起こりました。

被害を受けた方々には心からお見舞いを申し上げます。

被災地での生活は、不便なばかりでなく、心もとない気持ちでいっぱいでしょうが、少しでも早い復旧をお祈りいたします。

 

さて、先日、天気痛の記事をアップした際に「なんとなく、体調が悪いと思っていたけど、天気が原因だったかも」という声をいただきました。

 

今回は、天気と同様に環境からくる体調不良について考えてみます。

 

 

頭痛、全身倦怠感、不眠、健忘、イライラなど継続する体調不良

 

風邪や日々の疲れ、更年期障害の症状、あるいはただ単に加齢のせいかと軽く考えしまうこともあるこの症状。

実は、普通の生活の中にたくさんある「化学物質」によって引き起こされている可能性があります 。

日本では約7.5%が発症しているという調査がありますが、意外とその存在は知られていません。

 

 

 

 

検査をしても「異常なし」

 

頭痛、めまい、吐き気、記憶がなくなる、思考力の低下など症状が多岐にわたるのが化学物質過敏症の特徴です。

倦怠感なども強く仕事や学習能力がおちていくため、ますます、うつ状態が出て悪循環になります。

症状が多岐にわたるため、医師が化学物質過敏症と診断することが難しく、一般的な検査では異常が出ないため精神科にまわされることもあります。

主な症状は、頭痛やめまいなどだけではなく、目の前が暗く感じる・耳が敏感になる・口の中がただれる・トイレが近くなる・不整脈・血管炎・筋肉痛・手足の冷え・不妊症・不眠・貧血を起こしやすくなるなど人によって現れる症状が異なり、ありとあらゆる広範囲の症状が現れるようです。

 

 

新たな病名「化学物質過敏症」

 

化学物質を飲んだり、食べたり、吸ったり、触ったりすることで体に不調が出る病気です。

2009年10月には病名登録されています。

化学物質過敏症は、何かの化学物質に大量に曝露される、または、微量だけれども繰り返し曝露された後に、発症するとされています。

化学物質への感受性は個人差が大きいため、同じ環境にいても発症する人としない人がいます。

化学物質の開発・普及は20世紀に入って急速に進んだことからも、花粉症と同様に、誰もが発症する可能性があり、まだまだ今後も増加が予想される病気です。

 

 

原因物質は呼吸とともに吸い込まれている

 

化学物質過敏症の発症原因の半数以上が、室内空気汚染です。

自宅や職場、学校などの新築、改修、改装で使われる建材、塗料、接着剤から放散される、ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物(VOC)などが、室内空気を汚染するのです。

室内、屋外を問わず盛んに使われている有機リン系農薬(殺虫剤)は、さまざまな毒性(神経作用、アレルギー悪化、視力低下など)が指摘されています。

また、農産物生産以外の目的で使われる農薬(シロアリ防除剤、庭・公園・街路樹の殺虫剤など)には、ごく一部を除いて規制がなく、発症原因となっています。

 

 

発症者の反応を引き起こす主な原因の80%は日ごろ吸い込んでいる化学物質

 

香水をつける女性
香水などにも化学物質が含まれます。

 

発症者の90%以上に症状が出るもの →家庭用殺虫・殺菌・防虫剤類 発症者の80%以上に症状が出るもの →香水などの化粧関連用品類・衣料用洗剤類 ・防臭・消臭・芳香剤類 ・タバコの煙 ・シャンプーなどボディーケア用品類 →灯油などの燃料類 ・ペンなど筆記用具類・印刷物類

※横浜国立大学・糸山景子氏らが、CS支援センターの発症者488名(回答者278名)に行ったアンケート結果より

 

 

 

 

化学物質過敏症対策をしよう

 

こまめに換気をしましょう。

化学物質は、おもに呼吸器から吸い込むことで症状が出ます。

対策は、まず、化学物質にできるだけ曝露されないようにすることです。

とは言え、すでにあたり前のように存在する化学物質をいきなり一切無くそうとするのは無理ですね。

まずは、なるべく自然に近い素材のものを選択することから始めましょう。

 

【具体的な予防策】

室内空気を汚さない

換気の励行。噴霧式・スプレー式殺虫剤、芳香剤、消臭剤は使用しない。

蚊取り線香は使用しないか短時間に限って使用。

衣類防虫剤は使用しないか密閉容器内で使用。

あらゆるスプレー類は使用しないか戸外で使用。

 

合成洗剤はやめて石けんに

 

住宅の新築・改修・改装は特に注意

化学物資過敏症は、今のところ特効薬がなく発症のメカニズムも分かっていません。

生活する中で合成化学物質を含まない日用品を使用し、安全な食品をとることが最大の予防で、呼吸とともに吸い込むものは要注意です。

 

 

出典

NPO法人化学物質過敏症センターHP

 

佐藤祐造 医師

監修:佐藤祐造 医師

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名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

日々の生活をヘルスライフで見直そう。

今日の歩数は、明日の筋肉に変わるかもしれない。