菌

特定感染症保険

 

新型コロナウイルスの感染拡大は、まだまだ広がっています。

 

今回は、いわゆる「飲み会」のように、

人が集まったことによって新型コロナウイルスの感染者が急増する「クラスター」についておさえておきましょう。

 

佐藤祐造 医師

監修:佐藤祐造 医師

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名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

 

日本では?

 

第10回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和2年10月13日、厚生労働省)によると、新規感染者の傾向や今後の感染の拡大は以下のような見立てをされていました。

 


新規感染者数は、4連休後の9月末頃より増加のみられる地域があり、さらに、爆発的なクラスターの発生がみられている。

地域によっては様々な動きがあり、今後の感染拡大の動向に注意が必要。


 

特に、2020年8月最終週以降、東京、大阪、北海道、沖縄の実効再生産数は1をはさんで前後していました。

全国的にみても、直近で1を上回る水準であるため、この数値を維持すると、患者数が徐々に増加すると予想されていました。

 

危険なのは、同年9月下旬から10月上旬にかけての感染経路が特定できない症例の割合で、全国 49.4%(前週差0.8%ダウン)、東京都 53.8%(1.8%アップ)となっていることです。

このことから、クラスター形成の原因が絞りこまれていないのではと考えられました。

 

 

 

 

クラスターとは

 

では、そもそもクラスターとは何でしょうか?

 

新型コロナウイルスにおいて、クラスターとは患者集団をさします。

クラスターが発生すると、以下の段階を経て、アウトブレイク(集団感染)となる可能性があります。

 


① 連続的に集団発生が起こる(感染連鎖の継続)

② 大規模な集団発生が起こる(メガクラスター)


 

クラスター対策は、新型コロナウイルス対策の一つの重要な柱といえるでしょう。

また、クラスターを早期特定することで、クラスターを周知し、クラスターの発生しやすい場所、 環境、 行動を避けるよう啓発することができます。

クラスターの特定は、 クラスターの形成を防止することもできるため、予防策としてもたいへん重要です。

 

 

どうしてクラスターができてしまうのか?

 

日本における、感染者のデータを用いた分析が発表されました。

その中では、感染者の約80%が二次感染を引き起こさなかったとされています。

ところが、 ごく一部の感染者だけは多くの人に感染させ、クラスターを形成していました。

つまり、クラスターが形成されなければ感染の連鎖を断ち切ることができます。

そのため、クラスター形成の機会を減らすことができれば、新型コロナウイルスの感染拡大を相当程度抑えることが可能であると考えられています。

さらには、クラスターが特定されれば, そこから広がった感染については、クラスターとの繋がりにより検出されやすくなり、その先への感染が絶たれるわけです。

 

 

クラスターが発生しやすい場所がある

 

クラスターの発生場所に共通する環境因子として、国内では多くの感染伝播が「3つの密」と呼ばれる特定の環境で発生することが、流行の早い段階から明らかとなっていました。

ご存じの方も多いと思いますが、その特定の環境とは、以下の3つです。

 


① 換気の悪い密閉空間

② 多数が集まる密集場所

③ 間近で会話や発話をする密接場面


 

そうなのです。

これは「飲み会」のシチュエーションと、同じなのです。

 

 

「飲み会」による集団感染事例

 

飲み会

 

国立感染症研究所が、いわゆる「飲み会」における集団感染事例121事例について調査しました。

詳細な事情が不明であったり、推測の域をでていない解釈があるとした上で、以下のような調査結果を報告しています。

 


① 飲み会の事例では、客-客間の伝播が多くみられた。

② 店内の換気不良および人が密な空間での飲食等での感染がみられた。

③ 客から従業員への伝播事例がわずかであり、客と密接な関わりがなければ客-従業員間の感染は少ない。


 

一方で、「一般的な会食」における感染事例は少なかったとしています。

一般的な会食とは、レストラン、喫茶店、定食屋など、飲酒ではなく食事を目的として未成年も含めて入店できる店舗での集会のことで、成人が集団で飲酒を伴う会食を行う場面とは異なります。

 

ただ、少なかったとはいえ、発症者の向いに座った人が感染したり、店員が発症していた場合には複数組の客が感染し、店員も客もマスクをしていなかった場合もありました。

この結果からは、一般的な会食の場では、客については同店舗に感染者が居合わせることよりも、同席のグループ内に感染者がいることの方が感染するリスクが高いと推測されています。

一方、スタッフは店舗内に感染者が居合わせると、配膳、会計、その他様々な場面で接触する可能性があるため、常に感染のリスクが存在すると考えられます。

 

 

 

 

飲み会に注意すべき事

 

食事や飲酒そのものが、感染リスクを上げるわけではありません。

問題視されているのは、飲み方や環境なのです。

 

一般的に、いわゆる飲み会では、参加者の増加や開催時間が長くなることによる接触機会の増加が発生しやすくなります。

また、人数が多くなるため密な空間、換気不良な空間での飲食となります。

ある事例で推定感染原因とされた、引用容器の共用(回し飲み)などが発生し、これも推定感染原因とされましたが、取分けメニューである鍋では、共用スプーンや菜箸も危険です。

度重なる席移動や、頻回なトイレへの離席も感染効果が非常に高くなります。

さらに、別グループとの相席となったりすると、アクリル板の効果もむなしく飛沫感染が発生します。

 

各都道府県によって会食(飲み会)の人数制限、酒類の提供時間、営業時間などを取り締まっているお店が多くみられます。

そのルールには、きちんと従いましょう。

 

また、会社やサークルなどで飲み会が行われる場合には、各自が以下のようなことに注意をして開催・参加することを心がけましょう。

 


① 換気がよく、密になれない広さの大きめな店舗を選択する。

② メニューは取分け不要な銘々皿にて提供してもらう。

③ お酌はしない。お酌するほど近づかない。間違っても他の人のコップで飲むことはしない。

④ 席の移動をしない。

⑤ 隣の人とは1m以上は離れておく。

⑥ 隣の人と遠くても大声で話すのはNG。

⑦ 長居をしない。早く終了する。


 

すごくお行儀よく、静かに宴会している様子が目に浮かびますね。

 

以前、「マスク会食」という言葉が話題になったように、飲み会の席では飲食以外のタイミングではマスクをつけましょう、とされています。

「ごはん食べるときぐらいマスクは・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そんな時はマスクよりも息が苦しくなりにくく、表情も分かりやすいフェイスシールドのほうが楽かもしれません。

飛沫感染も、目からの感染も予防できるため、対面での教育・研修現場でも活躍しています。

女性には、化粧も崩れないので評価が高いです。

着けたままの飲食がしやすいタイプもあり、忘新年会にも必須アイテムとなるかもしれませんね。

 

ただ、声がこもって聞こえにくいという欠点があり、近づきすぎてしまうことがありますのでご注意ください。

 

 

眼鏡の方には、眼鏡が曇らずおすすめです。

 

こちらは、マウスシールドタイプです。

透明マスク 日本製 マウスシールド 50枚 耳が痛くならないゴムを利用しています。

 

 

マウスシールドは、呼吸も楽ですし表情も良く見えるので重宝します。

しかし、飛沫を完全に防ぐことができないため、少し長めのものがおすすめです。

 

 

出典

国立感染症研究所 新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況等(2020年10月13日現在)

一般的な会食における集団感染事例について

いわゆる「飲み会」における集団感染事例について

CDC HP COVID Data Tracker