医者と看護師

特定感染症保険

 

新型コロナウイルスが世界に登場して、もうすぐ1年。

忍耐を強いられることの多い新型コロナウイルスに、世界が疲弊しています。

 

多すぎる情報に「何が本当なのか」「どうしたらいいのか」など自己判断に迫られることも多くあります。

 

ただ、その際、本当に正しい行動ができるかどうかは、だれにもわからないものです。

なので、勤務先でも学校などの教育機関でも「こうなったら、どうする」「熱が出たらどうする」などがあらかじめマニュアルみたいに決まっていると楽ですよね。

 

一概に「自粛してください」とか「静かに過ごしてください」以外にも「発熱したら?」「咳がひどくなったら?」などの症状が出た場合のルーティンをちゃんと回答がもらえるところで示してほしいなと思います。

 

今回は、新型コロナウイルスの症状を出現率とともにおさらいします。

新型コロナが一般的に人に対してどのような症状を起こしているのかがわかります。

今までのように、発熱したらすぐ受診ができない状況の中で、判断基準にお役に立てるといいと思います。

 

 

1.熱

 

感染者の約77%で報告されています。

 

一部では入院前の感染者44%のみが発熱を示しましたが、入院後には感染者の89%が発熱しました。

発熱症状は長く断続的になる可能性があり、一部の感染者は悪寒や震えなどを感じる可能性があります。

小児では、発熱がないか、短時間で急速に解熱することがあります。

こうしてみると発熱は感染の決め手となりますが、約半数の人しか初期に発熱しないようです。

また、発熱が後期になると重症化しやすいという報告もあるため、体温計測はまめに行う、常時行うことが鉄則です。

 

 

 

 

2.咳

 

感染者の約68%で報告されています。

 

通常の咳は痰を伴わない乾いた咳です。

医学的には、乾性咳嗽(かんせいがいそう)といいます。

しかし、一部の感染者では痰を伴う咳が報告されています。

医学的には湿性咳嗽(しっせいがいそう)と言い、こほこほという乾性咳嗽に対し、ごほごほという痰がらみの咳をいいます。

 

 

3.呼吸困難

 

感染者の約38%で報告されています。

 

呼吸困難ては、呼吸をするのが辛い、呼吸がしづらい、息が詰まる感じ、空気を吸い込めない感じなど、様々な表現がありますが、息切れや息苦しさなどの呼吸をする際の不快感のことをいいます。

症状の発症から呼吸困難の発症までの期間で最も多いのは5〜8日です。

呼吸困難は、発症すぐには出現しないのです。

症状が最初に現れてから数日後に出現することが多いです。

それは、ある程度熱や咳などの症状が積み重なって、肺の機能や肺自体にダメージが加わらないと呼吸困難まで生じることがないためです。

そのため、呼吸困難症状は、症状や疾患が進捗したことを意味します。

 

また、喘鳴(ゼイゼイする)は感染者の17%で報告されています。

 

 

 

 

4.嗅覚・味覚の変化

 

嗅覚機能障害(無嗅覚症/嗅覚減退症)は感染者の約41%で報告されており、味覚機能障害(味覚消失/味覚障害)は感染者の約35%で報告されています。

 

ヨーロッパの研究では有病率が高いようです。

他の症状が現れる前の初期症状である場合もあれば、軽度から中等度の感染者の唯一の症状である場合もあります。

症状の完全な解消または改善は、発症後4週間の感染者の89%で報告されました。

11%は何等かの機能障害が残っていることになります。

 

ただ、治療に利用される薬剤の中には味覚と嗅覚の変化をもたらすものがあり(抗生物質、ACE阻害薬など)それらの影響を除いて再調査をする必要があるとされています。

 

このように、新型コロナウイルス感染症の主症状と言われるものは、多くの感染者に共通するものです。

もし、発熱がなくても、咳が続いていて、呼吸がしづらいことがあったり、咳はないけど平熱よりも2度ほど高い状態が継続していて、味覚症状がおかしいなと感じる時には、一度発熱外来に相談してみてください。

 

その際に、役立つ情報として

1. 密な行動をとった日時と時間

2. 周囲の濃厚接触者の有無

3. 数日間の体温計測結果

などがあるとより説得力があります。

 

体温は日頃から計測して記録しましょう。

 

 

出典

BMJ  Coronavirus disease 2019 (COVID-19)

 

佐藤祐造 医師

監修:佐藤祐造 医師

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名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長