ワクチン打てないの?

特定感染症保険

 

2021年6月から、職域接種が開始されました。

2回目の接種を終えた方もいれば、これから、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、大学などや職域など様々な会場で年齢にかかわらず接種できるようになったワクチンに関する素朴な疑問に回答します。

 

佐藤祐造 医師

監修:佐藤祐造 医師

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名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

 

コロナにかかったらワクチンを打たなくてもいい?

 

現在、ワクチンを「受けられない」とされているのは下記の方々です。

・明らかに発熱している人(※1)

・重い急性疾患にかかっている人

・本ワクチンの成分に対し重度の過敏症(※2)の既往歴のある人

・上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある人

 

(※1)

明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。

ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。

 

(※2)

アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状を指します。

 

これらの症状などがある方は、ワクチン接種を受けられません。

しかし、この記載では、コロナ感染症にかかった人は含まれない、ということになりますね。

 

厚生労働省の新型コロナワクチンQ&Aでは

新型コロナウイルスに感染した方もワクチンを接種することができ、現時点では通常通り2回接種します。」

と回答しています。

 

むしろ、接種を推奨している国もあります。

これは、このウイルスが一度感染しても再度感染する可能性があること、自然感染よりもワクチン接種の方がウイルスに対する血中の抗体値が高くなることが報告されているためです。

 

感染後や治療後は、接種まで一定の期間をおく必要がある場合もあります。

そのため、いつから接種できるか不明な場合は、主治医にご確認ください。

なお、事前に感染したかどうかを検査して確認する必要はありません。

 

また、感染歴のある方に接種すると、感染歴のない方に接種した時よりも、高い抗体価を得られたという報告はあります。

しかし、1回の接種で、十分な効果が得られるかどうかはわかっていません。

一方、発熱といった全身性の副反応や、接種部位の痛みといった局所の副反応が、感染歴のない方と比べると高い割合で発現するといった報告もあります。

 

したがって、新型コロナにすでに感染した方もワクチンを接種することをお勧めします

 

 

 

 

濃厚接触者でもワクチンを接種できる?

 

「濃厚接触者と判定された人」や「濃厚接触者とは判定されていないが、確定例との明らかな接触があった人」は、14日間の健康観察期間が終了するまでは、ワクチン接種を受けないようにしてください 。

また、ワクチン接種の為に呼び出しをするなどはしないようにし、濃厚接触者の方もワクチン接種に出かけることがないようにしましょう。

健康観察期間において他者へ感染させる可能性は否定できないので、接種時に接種関係者への感染を防ぐ必要があります。

 

なおこの対応は、1回目の接種および2回目の接種についても同様に必要です。

 

 

持病があってもワクチンを接種できる?

 

一般に、以下の方は、ワクチンを接種するに当たって注意が必要です。

当てはまる方は、予診票に記載をしていただいた上で、予診を行います。

注意が必要ですが、ほとんどの方は接種できているようですのでご安心ください。

 

・過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方  

・心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方  

・過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた方

・過去にけいれんを起こしたことがある方

・ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方

 

ワクチン接種は体調のよいときに受けるのが基本です。

特に基礎疾患のある方は、病状が悪化していたり、全身が衰弱している場合は避けた方がよいと考えられます。

持病がある方は、受付、予診でかかりつけ医にワクチンの許可を取得しているかどうかを必ず尋ねられます。

そのため、かかりつけ医にはワクチン接種を必ず相談し、許可をとっておきましょう。

 

また、新型コロナワクチンは筋肉内に注射することから、抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害のある方は、接種後の出血に注意が必要とされています。

いわゆる血液サラサラ系のお薬を飲んでいらっしゃる方は、受付で申告し、予診票にも必ず記載をお願いします。

 

 

 

 

もしもの場合に備えて・・・

 

ワクチン接種後に発熱・疼痛などの副反応が多く出ているようです。

これに備えて、厚生労働省から2021年6月25日時点で、以下のように、解熱鎮痛薬の成分を明らかにしました。

「市販されている解熱鎮痛薬の種類には、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン)などがあり、ワクチン接種後の発熱や痛みなどにご使用いただけます。」

これにより、品薄になっているアセトアミノフェン以外にも解熱鎮痛薬を選択できる幅が広がりました。

 

例えば、イブプロフェンの市販薬は次のようなものがあります。

【指定第2類医薬品】イブクイック頭痛薬DX 40錠 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

 

鎮痛成分イブプロフェンを最大量200mg(※)と、酸化マグネシウムを同時配合しています。

(※1回量(2錠)中、イブ解熱鎮痛薬シリーズで最大の200mgを配合)

 

さらに鎮痛成分の効果を高める成分を2種類配合することで、高い効果を実現しています。

用法・容量を守って服用してください。

 

ロキソプロフェンには、次のようなものがあります。

【第1類医薬品】ロキソニンSプレミアム 24錠 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

 

医療者には、知名度抜群のロキソニン。

病院でもよく処方されるピンクの錠剤なので、御覧になったことがある方も多いはずではないでしょうか?

痛みの元を抑える成分配合で、よく効く解熱鎮痛薬です。

 

いずれにしても、以下の2点を心がけ、安全かつ万全な状態でワクチン接種を行いましょう。

1. ワクチンを受けた後、症状が出る前に、解熱鎮痛薬を予防的に繰り返し内服することについては、現在のところ推奨されていないこと

2. 用法・容量を必ず守って正しく服用すること

 

 

出典

厚生労働省 新型コロナワクチンQ&

一般社団法人 日本渡航医学会 公益社団法人 日本産業衛生学会 職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド 補遺版(職域接種の QA

CDC Vaccines & Immunizations

第21回 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 「既感染者への接種について」(2021(令和3)年5月21日)